原点回帰

アナサウンドは2017年から伝説的なFender Twin Reverbサウンドの再現に挑戦。デジタルプロセッサーを含めた様々な検証した結果、100％アナログなリバーブに着目し開発を進めました。新しいアプローチで開発を続け、ペダルに入ったツインリバーブとして、またそれをも越えるようなペダルとして完成したのがこの「エレメント」です。

エレメントはリバーブの原点に戻り、本物のスプリングを使用しています。人工的な物では無く、シンプルで自然。この美しいメカニズムでアナログ信号と融合されます。

相性

ギタリストにとって、60年代カリフォルニアのサーフサウンドは、ラウドなリフの宝庫です。ディック・デイルからデイヴィッド・ギルモア、そしてボブ・マーレイまで、そしてアンビエント系のミュージシャンもギラついたサウンドを捨てるべく、スプリング式のリバーブへ戻っています。

シンセサイザーでもMoog, Arturia等のシンセ原音に使用する事で、このリバーブがサウンドを持ち上げ、心地良いハーモニクスを提供します。

新しいセットアップ

エレメントは他のペダルと一緒にペダルボードに組み込む事ができるクラシックペダルです。他のペダルの様に9V ACアダプター、インプット、アウトプットを接続します。それに加え、ペダル上部にミニピンジャックがあり、そこへスプリングボックス（Tank）をRCAケーブルで接続します。このTankが、アナログリバーブサウンドを生み出す重要な部分です。

大きな筐体に入った他のスプリングリバーブとの違いは、独立したTankをケーブルで繋ぐ点です。好みに応じて、ペダルボードの上に組み込んだり、ボードの裏側に隠して組み込むことも出来ます。Tankには、ドリルねじが付属し、ペダルボードの好みの場所に簡単に取り付ける事ができます。

セッティング

まず、エレメントはパラレル式を採用しています。これはアナサウンドのこだわりで、DRYシグナルはペダルにインプットされたままの原音を保ちながら、リバーブエフェクトを加えたWETシグナルをミックスする方式を取りたかったのです。

MIX: DRY/WETの割合を調整します。最小ではリバーブは掛かからず(100% DRY / 0% WET)、最大ではリバーブ音のみ(0% DRY / 100% WET)になります。

OUT: WETシグナルの音量のみを調整します。最小ではリバーブは掛かりません。最大ではSpring Saturation Mode（*後述）の選択により、+9db/+18dbブーストされます。

LOW: 低音域を調整します。最小では、低音をカットし、最大では低音を+6dbゲインブーストします。

HIGH: 高音域を調整します。最小では、高音をカットし、最大では高音を+6dbゲインブーストします。

Spring Saturation SW: サチュレーションモードを切り替えます。スイッチ上側（ノーマル）では、そのままの信号がスプリングを通ります。下側（サチュレーション）では、Fuzz/Overdriveの様なサチュレーションが得られ、アウトプットレベルも上がります。

Tankのサイズ

タンクはLe Bon [ル・ボン]、La Brute [ラ・ブルート]、Le Truand [ル・トルヨン]（続・夕陽のガンマン フランス語タイトル）と名づけられています。

ル・ボンは一番小さなタンクですが、十分に実力を発揮します。スペースを取らないためペダル ボード上に設置できます。

ラ・ブルートは中間的なサイズ。ペダルボード裏のパワーサプライ横にフィットします。ル・ボンよりもより豊かなハーモニクスを提供します。

ル・トルヨンは正にリッチなサウンドを提供。終わりのない空間感、並外れた共鳴感です。ただ、この大きなサイズを設置する場所を見つけないといけません。でも、これは我々チームの大の お気に入りです。こんなサイズにも関わらず、どうしても販売したかったのです。

タンク取り付けネジの位置にはゴム足も付属し、バスドラムなどの振動も緩和できます。