マヌエル・ラミレス(1866-1916)の弟子でサントス・エルナンデス(1873-1942)と並ぶギター製作家はドミンゴ・エステソ(1882-1937)である。
1915年にマドリードのグラビーナ7番地にギター工房を開き、エステソの甥である二人の兄弟、兄・マリアーノ・コンデ(1916-1989)と弟・ファウステイーノ・コンデ(1918-1988)がこの工房でエステソの指導をうけ、ギター製作に励んだ。
エステソの没後、コンデ・エルマーノスの名前であとを受け継ぎ製作にあたった。
兄のマリアーノ・コンデは息子、フェリーぺ・コンデ(1957-)とマリアーノ・コンデII世(1959-)の成長によって、弟ファウスティーノと別れ、1979年、マドリード、フェリーぺ通りに工房を開いた。
マリアーノの息子である若きコンデ兄弟は、エステソの伝統を受け継ぎながら改良を重ね、製作されたギターは立ち上がりの早い、強烈な太い低音と、フラメンコ独特の哀調を帯びた高音で、他の追従を許さないフラメンコギターとなった。
パコ・デ・ルシア、ニーニョ・リカルド、サビーカス、エスクデーロなど、ほとんどのフラメンコギタリストがコンデのギターを使用するのは当然といえば当然である。
そして2010年、コンデ・エルマノス(エルマノス=兄弟)の名前でギターを製作してきたマリアーノ・コンデが自身の名前でギターの製作を開始しました。(これによりコンデ・エルマノス名でのギター製作は終了しました。)